
著書紹介

『戦争経済に突入した世界で日本はどう生きる』
(徳間書店、2024年7月刊)
世界は「平時の経済」から「戦争経済」への突入。
世界的な大軍拡、資源争奪、グローバルサプライチェーンの分断。
そして株式市場の異変。本書は、2024年以降の地政学的緊張を精緻に読み解き、近未来の日本が置かれるであろう立場と選択肢を明確に提示する。
執筆時に予測した、イスラエルのイラン空爆、ドイツ軍の東欧進駐、防衛産業株の急騰は現実となり、戦争経済の波がすでに日常を揺さぶっていることを証明した。
目次(抜粋)
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広がるMROの衝撃度、日本の造船業に神風
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日米新産軍複合体へ、半導体会長の深謀遠慮
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全国の中小企業が新防衛産業に 繊維から3Dプリンターまで
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首都東京、戦闘機F35のアジア太平洋の整備拠点に
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「トランプ・ショック」が戦争経済に拍車
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マクロン仏大統領の「戦争経済」宣言
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グローバル経済のトリレンマと戦争経済
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日本が向かうは繫栄か衰退か、明治天皇の英断
的中した予測
2024年に示した主な予測と現実化した事例
イスラエルのイラン空爆
ドイツ軍の東欧進駐
世界的な軍拡、防衛関連株の急騰
(中国需要から防衛需要へ)
米軍による日本造船業への艦艇修復・建造依頼
呉の再軍港化と日米新産業ブロックの動き
国内の地下シェルター1,000万人建設計画が始動
著者紹介
国谷省吾
国際アナリスト。東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、世界的な経済報道機関に勤め国際部デスクや中国の支局長を歴任。
中国共産党総書記から世界1位(粗鋼生産量)の宝山鋼鉄グループトップ、UAE石油相など中国や中東の政財界の指導者を取材した。
経済専門チャンネル(CATV)のコメンテーターとして活躍。
トランプ政権による戦争経済の拡大を予測し、「脱中国」を基軸に拡大する戦争経済下の新ビジネス戦略や防衛力整備計画(43兆円 )下の新たな地域振興策を提唱する。安全保障面では「超音速」ミサイル時代の到来や「洋上防衛革命」(護衛艦の空母改造)の推進を10年前に予測して注目を集め、現在はアジア系企業の安全保障コンサルタントとしても活躍。米中両国のインテリジェンスの情報提供による的確な分析には定評がある。
著書に『空を制するオバマの国家戦略』(共著)、『「ネクスト・イレブン」はアメリカの壮大な国家戦略だった』『日中衝突』(中国情勢研究会編、いずれも実業之日本社)など。
トピックス
◆ドイツ軍機が中国軍機にレーダー照射。しかも紅海上で。ドイツの国防産業はロシアだけでなく、中国の脅威にも対応する必要が出てきています。ドイツ外務省は2025年7月8日、駐独中国大使に抗議しましたが、中国外務省はコメントなし。中国による欧州の国防産業への挑発と威嚇はこれから増大するでしょう。
◆「パトリオットミサイルの追加供給」検討をトランプ大統領がウクライナイに表明。批判してきたバイデン政権の軍事支援を真っ向から引き継ぐわけで、しかも「(米国の)供給能力に限界がある」との懸念まで吐露。マスコミはあまり報じませんが、この供給をどの国が担うのか。トランプで戦争経済は止 まるどころか加速する可能性が大きい。
◆NATO加盟国は2025年6月25日、防衛費「5%」引き上げで合意。欧州の歴史的な大軍拡が始まる。ロシアも身構える。この巨大な軍需は中国需要を凌ぎ世界経済に大きな影響を与える。
講演・寄稿案内
戦争経済、製造業、インフラ再評価──企業研修や自治体・官公庁の勉強会に。
戦争経済、サプライチェーン、軍事と民間の境界線が消える時代──政治・経済・産業の動きが交錯するこの時代に、未来を読む「地図」と「座標軸」を提供します。企業研修、行政機関での勉強会、シンクタンクでの講演など、多様な形式に対応可能です。









